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2005年7月13日 (水)

わが愛しのジョギングシューズ

asagao 早朝散歩として日課の公園に出かけている。それぞれの家の前のプランターには朝顔がツルを伸ばし、花を咲かせるようになった。今はまだ空気に蒸し暑さがないから、さわやかな美しさがある。

新鮮な空気を思いっきり吸った後で、玄関に入ると、なんとなく臭いが気になる。どこかにネズミでも死んでいるのでないかと、クンクンと探すが、何にもない。そしてやっとたどり着いたのが、ジョギングシューズの一群であった。プラスチック製の5足収納縦型整理棚の収まった靴が発生源であった。jyuginngusyu-zu

玄関とは家の顔で、その家の第一印象に大きくかかわってくる。だから最近お客さんが減ったのかねェ。どんな美人でも、口が臭いといっぺんに興醒めしてしまうそれに似ている。家内はもっと整理せよとか、マメに洗えとかいうがそれがなかなかできない。

「この靴は何年物ですねェ。香りにコクがある」というソムリエの気持ちになる。ニオイを嗅ぎ取る臭覚機能はとにかく早く疲労するらしい。2、3分もすると、「あ~もうだめ、疲れた」というから、そのまま放置されているからです。

我が家の裏庭の片隅にあるダンボール箱の中に、3、4足積み重ねられて放置状態にされている。いつかは使うかも知れないという、誠に不確実な要素だけで保管という名の放置状態にされている。

「とうとう一度としてお立ち台に立つことなかったね」「私はよく足を踏まれましたよ。なぜか人ごみの中ばかり走らされたから」「私なんかねぇ、エアー180という画期的なシューズでしたが、そのエアーの部分がパンクしても山ン中を走らされました。もう身も心もボロボロですわァ」と、靴たちの嘆きとも悲鳴ともいえる愚痴が、夜な夜なダンボールの中なら聞こえてくる。

この原稿は、平成15年4月バカの日に自費出版したエッセー集、「鈍足ランナーの独りしゃべり」からの抜粋しました。

この7月初めの検査で、元々少し高かった血圧が、最近また高くなっていた。ですからただいま酒禁状態(隠れて少し飲んでいる)、塩分少な目、ランニングはいままでより更に遅く、鈍足ランナーならずランナーウォーキングかウオーカーランニング、いや徘徊おじさん程度。ですからしばらく大会は不参加にして、血圧と勝負をしています。何とか半月でだいぶ下がってきました。でも油断禁物と戒めています。

来年はリベンジするからね。

                                                   

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