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2006年6月 6日 (火)

ジャンボタニシは駆除するより食べるほうがいい?

いま田植えのシーズンでこれからジャンボタニシが気になるころです。ですから、昨年書いたものをもう一度公開します。

先日スーパーの鮮魚コーナーにタニシが出ていた。茹でてむき身になっている。こういうのを見ると我慢ができず、つい手を出してしまう。これを味噌で食べるといい酒のつまみになる。さっそく買い入れた。

昔はわざわざ捕りに行って、よく食べた。チョット泥臭くて、それでも気にならなかった。最近はどの田んぼでも、大きなタニシがいる。これがジャンボタニシである。これを茹でたら食べがいがあるのに、と思ったのは誰でも同じだと思う。

ジャンボタニシの正式名は、スクミリンゴ科リンゴ貝属スクミリンゴ貝といいます。

原産地は南米アルゼンチンラプラタ川の淡水巻貝。従来のタニシと近縁。

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 tanisi_1         1971年長崎県島原市の養殖業者が、アルゼンチンから食用に輸入したのが始まりで、新聞に「ジャンボタニシの稚貝を譲ります」という広告が載り、食用に売れるということでブームになったらしい。これがマルチ商法まがいであったという意見もある。

念のためデジカメで今の状態を撮って来た。左は交尾中。右は卵。

1981年日本各地で養殖事業が始まった。ところがこのジャンボタニシは稲を食い荒らすという。

1983年12月農林水産庁がジャンボタニシを有害動物に指定した。

1984年ジャンボタニシによる水稲、い草への被害続出。被害地は九州、沖縄、山陽、四国の各地方で特にひどく、近畿、東海、関東の太平洋岸にも及んでいる。現在はもっとひどいと思う。

1985年養殖業者は35都道府県に495業者に及んだ。

1987年業者は完全廃業となる。

実はコイツの恐ろしいのは、危険性の高い寄生虫が寄生している場合があるということである。それは「広東住血線虫」と呼ばれる寄生虫で、成虫はネズミの肺動脈に寄生している。このネズミの糞の中に幼虫がいて、中間宿主になるアフリカマイマイ、ナメクジ、カエル、淡水エビ、ジャンボタニシ、ネズミに感染すると成虫になれる。この中間宿主の感染動物を人が生で食べると、胃や腸の壁から血液やリンパ球により全身に回り、やがて脊髄や脳などの中枢神経系に集まってきます。

実はフランス料理で珍重されているエスカルゴ、この食用カタツムリはほとんどタイから世界中に輸出されているアフリカマイマイである。世界中ですから日本にも入っている。コイツの殻をむき、熱湯でゆでて輸出しているので感染することはないが、現地タイでは調理器具に幼虫が付いている場合があるから、お気を付けあそばせ。

脳に侵入すると、好酸球性髄膜脳炎を起こし、激しい頭痛、発熱、顔面麻痺、四肢麻痺、昏睡、痙攣、神経異常が起きる。死亡することはあまりないが、精神薄弱、視神経萎縮、四肢不完全麻痺などの後遺症が残る。

ゲテモノ食いで、「ナメクジの丸呑みするとぜんそくが治り、美声になる」「アフリカマイマイや、アオガエルは心臓に効く」というが、生食は止めたほうが身のためだ。もし触ったら手をよく洗うことです。

生野菜を食べる機会が多いから、よく洗うことです。ナメクジのはったあとには、幼虫がいるかも知れない。この生野菜も最近外国産が多い。自然食ブームに乗っかって自慢していても、外国産では十分気を付けないと、何にもならない。家庭菜園ならまだ安心できるが。

沖縄では2000年6月に死亡例も報告されている。

デジカメをもって撮影に出かけた一宮郊外の田んぼは、いたるところにいる。この駆除に農協はどう対処しているのだろうか、気になる。そこでJA尾張本部に電話で問い合わせ、対応の資料をFAXで送ってもらった。

送られてきたのは、農協、全農、経済連のJAグループ御推薦「キタジンp粒剤」のパンフレットである。私は農協がどう対処しているか、組合員にどう指導しているかということが聞きたかった。一応FAXを確認したら、魚毒性B類相当との記述が気になった。

この魚毒性B類相当とは、水産動物に影響をおよぼすので、養魚田、空中散布の使用は十分注意ようにすること、とある。

再確認すると、組合では、田植えシーズンには、このパンフレットを配布して注意を促しているという。でも椿油カスをまくと、ジャンボタニシが窒息するという方法もあるがというと、これは農薬としてに認可されていないので、使用のPRはできないという。どちらも水産動物を死滅させることには変わりないが、少なくとも椿油カスは天然成分で毒性は全く違うと思うが。変なの。

もうひとつの問題は、専業農家なら真剣になるが、最近は準農家や業者に任せた田んぼが多くなり、これに関心がなくなってきているという実態が浮き出てきた。

実は岐阜県の海津町では、平成14年の「水郷パークの風車祭まつり」で、ブラックバスやこのジャンボタニシの料理試食会が催されたという。大変好評であったという。改めてHPで確認すると、結構全国的に食べられていることが分かった。でも生食は厳禁ですよ。

参考・九州農業研究センターの『ジャンボタニシ』HP。『愉「貝」な仲間たち』のHP。藤田紘一郎著『笑うカイチュウ』より。

調理法はこのホームページを。 http://erikan.sienta.jp/e24354.html

もうひとつ効果的なのは、この卵は水中では生きていけないので、水面より上に卵を産み付ける。だから見たら根気よく水面に掻き落とすことの方がいい。これならば誰にでも出来る。散歩する時に、棒切れ持って歩いたらどうですか。一軒がやっても意味がないので、一斉にやったらどうですか。時期は田んぼの水を落とす前にやらないといけない。今どき6月は入梅時期で水かさが多いからちょうどいい。

上記の件で新たにブログを書いています。参考になれば。
http://senpou.cocolog-nifty.com/sousen/2012/07/post-d4b3.html

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コメント

 五アールの放置田を借りて 野菜やハトムギ 蕎麦を作っています。この頃鳥の糞みたいなピンクの固まりが 畦波や
水路周辺の草に着いてるのに気づいては居ましたが、これが
悪名高いジャンボタニシの卵塊だと 知人に聞くまで気づきませんでした。タニシは湿害防止に掘ったすり鉢状の水たまりの周辺で見かけますが、名前のように大きくはありません。昔から居る日本産マルタニシと同じくらいです。
そうと判ったので小雨の中を出かけて 数十ケ採りました。
第二東名工事の盛土に混じって 運び込まれたので その周辺では以前から 困っていたそうです。百姓では無い私には
そんな話は伝わってきませんでした。早速ネットで駆除法等を検索して ここにたどり着きました。

投稿: 松永嘉郎 | 2010年7月11日 (日) 17時35分

高知県香南市で駆除していました。くまでで、すくい上げていました。昔は酒の肴にしていたようですが種類が違うようです。椿油の話はしていました。農薬でなく、肥料(あぶらかす)で使うのは、問題ないのではないか。石灰も農薬でなく、土壌改良のため使用すれば、問題ないと思われます。水が流れ出さなければ、中和して生態系にも影響は、最小限になると思われます。
食べれば駆除になりそうですね。寄生虫には熱を加えれば、無害となればあんしんして食べられそうですね。
イカ、魚にも寄生虫がいるのにイカそうめんとか、鰺のたたきで刺身で食べられます。レシピ次第では、いけそうですね。大変参考になりました。エスカルゴは、おいしく食べています。

投稿: kawauso | 2011年6月12日 (日) 11時55分

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