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2006年7月25日 (火)

うなぎ 関東と関西の分岐点

日本人は何でかしゃんが、同じことを同時にすることが多すぎる。うなぎというとその日に食べなければならんように、列を作って食べに行く。

こんなのほかにもあるよね。代表的なのが、土用のうなぎ、バレンタインデーのチョコレート、クリスマスのケーキ。皆その業界の陰謀なのに。

今回はそんなことではない。うなぎの関東風と関西風の分岐点にたまたま出っくわしたことがある。

友人の主催している「ぐるっと浜名湖一周マラニック(マラソン+ピクニックの合成語)」に参加した時である。西湖畔からスタートして、南下して弁天島から東湖畔を北上する。浜名湖を左回りに一周する。この大会の面白いのは、コースは湖畔を徹底的にリアス式に湖岸を走ることである。一周が80kmである。これを私と友人はいつも館山寺から、船に乗ってチョンボして47kmで帰ってくる。この途中うなぎを食べたり飲んだりして楽しむ。『』内は日記より。

『やっと昼食を予約してある「湖畔の宿」に着いたのが、予定の11時より15分遅れた。弁天島東の神社で抜き去っていった2人が、いま宿をスタートするところだ。なんでも30分ほど休んでいたという。うなぎ屋のオヤジは私たちがあまり遅いので、道を間違えたんではないかと思ったという。

館山寺から出る船は2時35分だから、時間はたっぷりある。まずはビールを貰う。コップが来た。そうしたら友人が、「わしのはなんでコップが小さいのか」と文句を言った。

向かいに座っているオヤジさんがマグロをつついてビールを飲んでいる。人の物を見るとほしくなるのが人情、さっそく一皿注文する。ここでまた問題が起きた。

左に座ったのが友人で、私との間に刺し身が置かれたのはいいが、切身の大きいほうが友人の方に近い。ワシの方はその半分ぐらいだ。文句を言うと「二人で相談しなさい」ということになり、交互に食べるという約束事ができた。もういくらも走らなくてもいいので、心置きなく飲んだ。

うなぎはどういうさばき方をしているのか聞いて驚いた。関西は腹を割って話すということから、腹からさばいて頭をつけたまま、身のほうから焼く。関東は武士のハラキリと同じ方法を嫌って背開きとして、頭と尾を落として皮の方から焼きを入れてから蒸す。ところがここの湖畔の宿は、背開きの蒸さずにじか焼きで、関西と関東の両方を取り入れている。ここがうなぎ料理の堺と分かった。後から知ったが、湖西は関西風で、湖東は関東風、この館山寺はその中間という、まことに戸惑いのうなぎであった。ひょっとして、腹開きの蒸しを入れるという所もあるのか見知れない。今度食べ歩きをしなきゃいかんと笑った。

意外や料理でも文化でも方言でも、このあたりが分岐点になることが多いという。愛知という立地条件は東西の中間で、両方をよく吟味して、お得な方を使う。この辺りの考え方が、今の元気な中部圏として定着したんだろう。

これを書いている、『鈍足ランナーの独りしゃべり』をダウンロードしてみて下さい。

「195.doc」をダウンロード

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