台風が来なかったので菊の値段が下がった
親友の俊夫が菊の生産をしている。彼は私の母親の命日をよく知っていて、毎月菊を届けてくれる。感謝の極みである。独身のころから家族同様に付き合っていたから、気持ちは分かるがここまでしてくれると、何もいえなくなる。
「お~い、命日は明日だったなァ、花買っちゃったか?持ってきたから取りにこいよ」
と電話がかかる。彼の会社に取りに行くと、キチンと束にして、バケツに入れてある。毎月の命日の読経の日には、彼の菊が供えてある。親友とは嬉しいものである。
今回はものすごい本数が束ねてあったので、聞き直した。そうしたら台風が来なかったので菊の値段が下がり、菊が余っているから貰ってくれという。菊の出荷の基準は、花びらの先がスボンだものが、出荷から3日ほどでちょうど花が開くという。この基準を超えたものは、出荷前に花が開いてしまいというから、また値が下がる。
今年はこの地方でも2日間ほど強い風が吹いた。菊と菊がぶつかり、花びらを痛める。それを出荷するときに、見栄えがよくなるように抜き取って出荷して売るという苦労がある。風がないと値が下がり、風が吹くと手間がかかる。なんにしても一次生産者のご苦労が身に染みる。特に頂き物をあてにしている私は身に染みる。
今回は値が下がって出荷ができないから、貰って欲しいという。私は人助けは大好きである。すぐのOKした。それを取りに行ったら、一抱えあるほどの菊であった。ざっと数えて200本は越えている。車に抱えきれないほどの菊を積み込んだ。
出棺できるほど、葬式もできるほどだった。だから車の中は霊柩車のような匂いが充満した。幸いに、私は友人が近くに大勢いるから、
区分けして配達することになった。とりあえず菊を明朝配達する間、発泡スチロールの箱に水を充満させて、その中に日本酒のケースを沈めて、菊を差し込んだ。
翌日、早朝から15本ぐらいに区分けしてから、新聞紙に包んで、友人宅を配達するこ
とにした。いかん!今気が付いたが、このブログを見ている友人にみんな届けないと、今後の付き合いに不都合がおきそうだ。そうなると・・・・困った~っ。こうなったら売りに行ってくるわァ。安くてもいいから。
いつも貰い物の多い順に8時前から車で配達した。行く先々で話し込んでかるから、10時過ぎの終了した。久しぶりにみんなの顔が見られたのは、菊のお蔭である。
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