マムシが減ってきているって?
先日群馬の義兄の葬儀で、新潟の義兄に会った。家内の兄弟は皆、狩猟民族の出身かマサイ族かというほど、取る採る捕るが好きだ。確かに取る採る捕るは快感だが、熊、猪、野鳥、鯉にドジョウを仕掛けて捕る。釣り。山菜。マムシなどとにかくよく捕る、採る、取る、釣ってくる。
群馬の兄貴は、猟友会に所属して、本格的に有害駆除と称して熊猪などを捕りに山に入っていた。こんな山の中で、崖の途中しか採れない岩茸(いわたけ)を採ってきて食べさせてくれた。茸(きのこ)というより苔(こけ)に近く、岩に張り付いたものを採ってきて、乾燥させて保存しておく。これを戻して二杯酢などで食べるのだが、これを戻すとき、何度洗っても真っ黒な墨のような汁が出るので、一度捨てたことがある。
マラソンで山を走っていると、熊が心配になる。そこで熊撃ちの兄貴に聞いた。熊に出遭ったらどうしたらいいかというと、「ナタ(鉈)を振り回せばいい勝負になる」というが、リックにナタぶら下げて走ると、背中がズタズタになる。「お前がゼェーゼェーと息弾ませて走っていると、熊が逃げ出すから気にせんでいい」という。
マムシが出たらどうしょうと聞くと、「頭を踏みつければ食いつかれん」という。確かにその通りだが。この兄貴の言うことは、狩猟民族の言うことで、わしらァ町の子には無理がある。安心できそうに無い相談ごとだった。
ところが新潟の兄貴が言うには、そのマムシが今少なくなって、毎年何十匹も捕るのに、昨年は1匹だという。どうもテン、イタチ、タヌキ、ムジナなどが増えて、そいつらが食料にしているという。
ドジョウはどうか、と聞いたら、どこの田んぼもコンクリートのU字溝の用水路にしたので、泥が無くなり、ドジョウの住みかがなくなったという。環境を変えられて、こんなところまで影響しているのか。この草津では夏にはトウモロコシができる。そのころに熊が出てくるという。ここのトウモロコシは本当に甘いものなァ。
環境が少しずつ変化すると、新潟の狩猟民族の兄貴のストレスが溜まるのも、そんなに時間は掛からんだろう。
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