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2007年1月12日 (金)

ノドに骨が刺さった

もう随分前の話だが、夕食を食べていたときのことだ。オカズはアジの開きである。骨は結構頑丈なので、気を付けて食べていた。口の中の骨を舌で探りながら分別作業をしているときに、オフクロが後ろから声をかけてきた。

振り向いた途端に骨が舌に刺さったのがはっきり分かった。刺さったところが指を入れてもやっと触るほど奥で、舌がノドに落ち込んでJan1201 行く曲がり角で、ノドチンコの少し上である。

こういう時は、ご飯を飲み込むといいというので、何度も試したがどうにもならず。仕方がないので、近所の病院に飛び込んだ。診察してくださった医者が、ノドを覗いた。口の中を電気で照らしたが、見にくいのでピンセットで舌を押さえた。

今まで家で骨を取るために、何度もご飯を飲み込んだ後だ。そんな状態を知らない先生が、思い切り押したから。「ウゲェ」となった。このウゲェを聞いた先生は事態を察知したのか、さっと体をかわした。私は目に涙を浮かべながら、フ~ッとため息をつき大きく息を吸って、少し落ち着くのを待った。

もう一度挑戦するが、先生はさっきより慎重に舌を押した。さっきのウゲェで、内容物は胃より少し上がり気味なのか、少しの押さえでも反応よく「ウゲェ」ときた。先生もさっきよりもっと反応がよかった。

こんなことを4回ほどくり返したら、もうどこを触っても「ウゲェ」となる危機一髪状態となり、これ以上進展がないので、我慢することにした。家まで100mを「ウゲェ、ウゲェ」といいながら、帰ってきた。

母親が「どうだった抜けた?」と聞くので、「あんたが後ろから呼ぶから、こうなってしまったがやァ」と文句をいた。気の毒なのは母親だった。それから一週間、舌の根っ子がチクチクと骨に触り、血痰が出てきた。そしてついに取れた。今これを書いているときにも、あの時の感触が舌の根っ子に思い出される。

それ以来、我が家では、「骨物を食する場合は、後ろに立たない」という家訓ができた。

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