昼なに食べようかなァ マグロのヅケとホタルイカ
酒抜きなのに、ツマミばかりの昼飯となった。時々寄る小さな八百屋兼魚屋の服部商店がある。ちょうど昼少し前、時間はよし、ふところ具合もなんとなくよし。腹具合もよし。アルコールも2週間禁酒が続いて、体調よし。
なにしようかなァ。ガラスケースのなはのホタルイカが目に入った。ウ~ンこれをショウガタマリで食べるか。タマリをタップリつけて、ご飯の上でトントンしする。そうするとね、ご飯がタマリを吸い込んで、これがまたうまいんだわァ。
どうも私は汚れたご飯が好きだ。ご飯の上で刺身をトントン、煮込みうどんをトントン、魚に煮付けをトントン、野菜の煮付けをトントン、味噌汁をザブンとかける。要するに混ぜご飯のようなにが好きなんですよ。
2人前の刺身をどうしようか。一人前は刺身でいいが、それだけでは面白くない。そうかヅケというのをやってやろう。色々方法があろうかと思うが、私はあくまでうどんのつゆで攻める。これに酒を入れる。いつもよりタップリと。禁酒2週間目になって、不思議とアルコールのビンを手に取っても、飲みたいという気にならない。でも少し余計に入れてやった。調味料だからね、と世間に公表しながら投入する。ドボドボと。
ここにホタルイカと刺身とマグロのヅケを並べると、どう見ても酒のツマミにしか見えない。
「味はっ?」て、「そんなもの作る過程が楽しんであって、食べるのはにの次さァ」
「ウン?味って」しつこいなァ。
「だから、過程を楽しんでいるの。ブルブルッ」
「なに震ってんだよ。あんまりうまくないんだろう、そうだなッ」
「うるさい。(しつこいから震ってんだい。でも少し酒が多いのと、辛かったかなァ)料理は挑戦なんだわさァ。時には味の探求が必要なときもある」
というように訳の分からん言い訳をしながら、なにが不足で、なにが余分なのか全く意識せず、記憶に残らないから、またの失敗をご期待となる。
いまねェ、赤味噌に酢を落として、練り込む。もう一つネギを刻んでこれも混ぜ込む。これを暖かいご飯に上に乗せて、ご飯に混ぜ込みながら、食べる。子供のころ、お袋がこれを食べると頭が良くなるといいながら、よく食べさせられた。それも試験前に。でも少しも頭に影響を与えなかったから、多分オカズがなかったので、そんな嘘コインたんだろう。
でも汚れたご飯はうまかったぜェ。
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