土用の丑の日のスーパー うなぎ焼特設小屋は地獄だった
家内がスーパ-に勤めている。もうひと月も前に、小さな小屋ができた。何に使うんだろうと思っていた。そうしたら今日ここでウナギを焼くんだってという。
土用の丑の日用に、ワザワザ作ったという。それが気になってワザワザこちらも出掛けて行った。着いた時間が遅かった。12時少し回っていた。もう昼の分を焼くのは一時終了して、係員は骨休めをしていた。
間口一間半、奥行き三間ほどのプレハブである。この両側にU字溝を並べて、焼き上げていく。関東風にさばいたものを、手前から皮を焼く。次の人が身を焼く。そして反対側へ回してタレを着けて焼く。これで店頭へ直行するのだ。お客さんに温かいものを提供する苦労がここにある。
ところが苦労はこんなものではなかった。ちょうど昼時で、焼きが終わっていたので、表に座り込んでいた3人の人と話し込んだ。
「今日一日で3000本焼くとんだわァ。とにかくどえりゃァ熱いでいか んわ」
という。一本1000円でも、このプレハブからは今日一日で、300万円売り上げるわけだ。
そこで何も焼いていない部屋に入らせてもらったら、これがどえりゃァどころでなく、わずか30秒ぐらい中にいただけなのに、頭がカッカカッカして、クラクラしてきた。それを見た係員たちが大笑いしている。こんなんでよくやってられるねというと、10分で交代しながらやっているという。ヒャ~ッ、たかがウナギされどウナギだわ。ウナギ食いながらやらにゃ、ばててしまうというと、匂いを嗅ぐのもいやじゃ、ビールならいいかもと笑った。
お礼を言ってプレハブのそばを通ると、大きなクーラーが風を送っていた。
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