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2008年1月12日 (土)

余命一年の宣告を受けたと笑う友人

友人の近くを通るのが私の自転車のコースである。ここは歩道が広いからだ。

この近くに来るとKさんはどうしているんだろうと、いつも気に掛けていた。昨年の暮れ、忘年会をした時に、余命1年の宣告を受けたと仲間に話していたらしい。それを後から聞いた。

今日フト思い出してしまって、もし顔を合わせたらなんと声を掛けたらいいのかと、不安になった。ちょうど彼が駐車場から出る時に、私が走り込んで行って鉢合わせになった。

「オウ、元気?」

「先日もY君とゴルフに行って来た」

と明るい顔して話してきた。これから漢方に薬をもらいに行くところだという。市民病院やY病院でも手がつけられない難儀なガンだとう。もう10cmになっている。医者が書いた説明図を見せてくれた。

彼のガンは、もともと小腸が何度も腸ねん転を起こす奇病で、普通8mある小腸が、手術のたびに切り取られて、80cmしかないという。一度腹を見せてもらったが、縦横に走る手術跡が痛ましかった。その手術跡にガンができたという。ちょうどヘソの後ろになるという。

「大学病院なら受けてくれるだろう」と言うと、「研究材料としてなら受けるだろう。だが俺は好きなことをして、その時期を待つ」と手術を断ったという。奥さんも、今度入院したら二度と出てこれないよと、気丈夫なことを言って旦那さんとを励ましたという。病院に入ると病人になるからな。それより人間らしく生きることを選んだ。なにを選択するかは、本人自身だ。

何度も何度も手術入院を繰り返した経験から、覚悟を決めたんだろう。昨年の10月に、余命1年と告知を受けたという。「俺はあと好きなことをして・・ゴルフをイッパイして・・・」と笑う。

「よ~し、一生懸命遊ぼう!」

「ワシも手術して首と腰がガタガタ。自転車で転倒するだけで、首が外れるかもしれんから」

と励ましになるかどうか分からん冗談を言って分かれた。彼はマラソンの君原と一緒にトレーニングをしたほどの人だ。今は走られないが、わがマラソンクラブに籍を置いている。マラソンの少しでも近くにいたいという、気持ちの表れなんだろうか。

「いま漢方の何が効いているのか分からんが、調子がよくてねェ。この分では2~3年生きられる」と笑った声が耳に残る。心の中で「そんなに簡単に死んでたまるか、がんばれ」と叫んだ。

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