腹が出てきたスズメたち
私がスズメにエサをやるようになったのは、スズメに恩返しをするためだった。
もう8年ほど前になる。軽四輪で小さな町道を走っていた。前方の信号は青である。もう少しで交差点に入るとき、下からスズメが飛び立った。アッと思いブレーキを掛けたが、フロント部分にゴ~ンとスズメがぶつかった音がした。
止まってみようと思ったが、後ろに車が続いている。仕方なく押し出されるように交差点に入ろうとしたその瞬間、目の前をワゴン車が右から左へ横切った。エッ?今のは信号無視して通り過ぎて行った。
二車線しかない町道で、交差点の見通しはギリギリまで家が建っているから、飛び出してくるのが全く分らない。
あんな勢いで右からぶつけられたら、運転席はまともではすまない。九死に一生か、お陀仏だった。あの時、スズメにぶつからないようにブレーキを掛けた分だけ、交差点に入る時間が遅れた。
スズメをそのままにして帰ってきたのが哀れで、それからエサやるようになった。エサをやるのは冬だけだ。エサを取ることも忘れるようでは、自然界では生きておれない。
ところが、このごろエサが少ないとみえて、40羽ぐらい来る。わが家の手乗りインコのエサをまいてやっているが、このごろ、どのスズメも腹が出てきて、メタボスズメになってきた。電線に止まった姿は、電線に腹がつかえている。ドイツもコイツも腹が出てきた。
少しエサをやり過ぎたか。
これでは動きが悪く、猫に捕まるぞ。エサを減らしてやるか。
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