競輪場をのぞく
私は賭け事はやらない主義で、というより、やると負けるたちで、手を出さないようにしているだけだ。パチンコでも1000円もやられると、こんなぐらいなら本を買えたのにと悔やむからだ。家内とジャンケンしても負ける。だから賭け事は一切しない。
午後からウォーキングにでかけた。競輪場の前を通りがかった時、ふと競輪場の中がどうなっているか気になった。気になったまま通り過ぎると、後で「見ておけばよかった」と後悔する。そんな位ならば、思いついた時に、ためらわず見てやろうという気になったきた。
このごろそんな気持ちが強くなり、思ったらすぐに行動するようになった。
だからウロウロと、ところかまわず徘徊をするのである。今日の競輪場は、開催日ではないが、他の競輪場の車券を販売する「場外」の日である。入場は無料で、ノルデックポールをついて、バンクを一周してきた。なかなか手入れされている。
場内には、いたるところにある大型テレビで、レースを流している。その下には、大勢の人が群がっている。どうも競輪場というところの人種は、目が暗い。賭け事に目が死んでいるような気がしてならない。カメラを向けると、「ウ~ッ」と噛み付きそうな顔をされそうで、群がる人物を写せなかった。中には仕事中の人もいるから、個人情報漏洩で叱られそうだ。負け犬に、噛み付かれてもつまらんからなァ。
私の家から、わりと近いところにある一宮競輪場は、苦しい経営を余儀なくされているという。それならば止めればいいのに、ところがこれを壊す時にそうとう金が掛かるという。
河川敷に総合体育館を70億かけるならば、この競輪場を壊して体育館にすればいいじゃないか。ここのほうが市内のど真ん中で交通の便がいい。回りにはたくさんの駐車場があるではないか。
バンクから野球場が見えたのに驚いた。野球場からはホームランゾーンになっているところには、外野席はない。ここに網がしてあり、競輪場から野球場がのぞけた。
60年以上もここに住んでいて、初めて知った。
開催日になると、今はシャトル便で駅から送り込まれてくる客で、この車券売り場や混雑するんだろうな。昔は負けた客が、駅に帰るときに、近所の自転車を盗んで駅までの足にした。
だから駅に行けば自転車が出てきたから、盗まれたというのは変か。負けた車券をばらまくというマナーがなっていないのが、この競輪一族だ。明日の日本はどうなる!
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