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2008年5月 2日 (金)

曼陀羅寺の藤とランナーの木、ハナミズキ

随分きれいに公園整備された。庫裏の正面にあるハナミズキは、きれいに咲いていた。012 これは私たちが植樹させてもらった「ランナーの木」である。

平成6年に55人のランナーで植樹祭をした。このころ「ランナーよ曼陀羅寺を目指せ」と言うイベントをやっていた。朝7時に、この場所を目指し走って来いという、マラソン大会の逆モーションである。だから走って来る人は、40km10km5kmとマチマチだが、みんな7時からここで、いい汗かいてビールを飲みながら、歓談する。要するに、仲間作りにもってこいのイベントをやっていた。

今は、私の故障と、クラブ員の故障で参加できなくなってきた。自然消滅の形になってしまった。残念である。

あの時、仲間と植えたハナミズキが、もう5mほどになって、木の剪定もしてもらって、美しく咲いていた。009

004_2 藤は満開のものもあるが、これからのものもあるから、 相当長く楽しめそうである。屋台からビールを買ってきて、藤棚の下に座り込んだ。

ここで少し話がそれるが、「藤」という姓はたくさんある。これは、源平の時代に、裏で藤原が勢力を振るっていた。それより古いのが「橘(たちばな)」という名族で、これを「源平藤橘」として、四大氏姓といわれている。

この中の「藤」は、藤原の藤で、これから藤の付く氏姓のいわれを、『日本苗字読み解き事典』丹羽基二著から、拾い書きします。

官職由来の武家藤原

  • 斉藤 伊勢に奉仕する役所の長官、斎宮頭が由来。その藤原が斉藤を名乗った。
  • 工藤 木工助(もくのすけ) 宮殿の造営、修理
  • 佐藤 左衛門尉(さえもんのじょう) 日本の律令制下の官職のひとつ。左衛門府の判官であり、六位相当の官職であった。
  • 左藤 〃
  • 進藤 修理進 皇居などの修理、造営を司った。
  • 首藤 主馬首 乗馬、鞍具の類の供進を職掌とします。
  • 主藤 〃
  • 内藤 内舎人(うどべり) 宮中の警備、雑役、行幸の警護
  • 武藤 院の御所警備の詰め所、武者所

国名・地名の武家藤原

  • 伊藤 伊勢国の藤原が伊藤を名乗った。
  • 遠藤 遠江国
  • 加藤 加賀国
  • 尾藤 尾張国
  • 武藤 武蔵国
  • 後藤 備後または肥後
  • 須藤 下野国那須
  • 進藤 信濃国
  • 権藤 肥後国飽田郡権藤村
  • 佐藤 下野国佐野庄

他族との結合のよる苗字 

  • 安藤 安部氏と藤原氏と結合し安藤を名乗った。
  • 春藤 春日氏と藤原氏
  • 海藤 海部氏と藤原氏
  • 江藤 大江氏と藤原氏

こうして多くの「藤」の字を付け、多くの苗字が生まれた。日本人の苗字の数は約27万種は世界一という。家紋は約2万といわれる。

家紋の五大紋は、「藤」「木瓜(もっこう)」「酢漿草・片喰(かたばみ)」「鷹の羽」「桐」である。Photo_4Photo_5Photo_2Photo_3Photo

「藤原系」が必ず「藤」の家紋とは限らない。念のために、墓へ行って、「藤」の付く墓の家紋を観察すると、色々あることが分かる。

家紋は一家に一個とは限らない。長い歴史の中に、家紋は変わったり増えたりする。増える場合は、

  1. 婚姻などで婚家の家紋も採用する。
  2. 主家などから下賜される。
  3. 記念に新しい紋を採用する(戦勝記念など)。
  4. 兄弟の契りなどその他。

私の友人の車屋が、家紋が分からんと言うから、墓で調べれば分かると言うと、新しく作るという。家紋を作る商売もあるから、それもありか。なら「ベンツ」「ワーゲン」のマークがいい。「トヨタ」はありふれているからいかん、と大笑いした。

稲沢の「禅源寺」は黄門様から葵の紋を拝領している。なんでもここを通りかかったとき、黄門様が「おこり=マラリア」にかかり、この寺で介抱してもらったお礼という。以来寺紋として使われている。だから、もともとあった家紋は、裏家紋になり、表家紋は「葵」になる。

藤の花を見ながら、フトこんなことを考えていた。

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