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2008年5月20日 (火)

とんだ茶釜薬缶に化けた

猿猴庵の『泉涌寺(せんゆじ)霊宝拝見図(ご開帳)』を読んでいたら、表題の言葉が飛び出てきた。

文政2年(1819)、西蓮寺、現在の名古屋市東区東門前町で、京都の嵯峨霊仏がご開帳になった時、門前に軒を並べた商店の中で、とりわけ繁盛したのが「坂井や」であった。

団子をかばやき風に味付けをした餅で、一串三文が飛ぶように売れた。店の構えから包みまで、すべて蒲焼きや屋に似せ、通人を喜ばせたという。こんな店なら、今やってもはやりそうだがやア。

その評判を、猿猴庵がこう書いている。

ーー雀海中に入れば蛤となれる例あれど、団子開帳に出でてうなぎとなるとは、とんだ茶釜なことなれど、かの薬缶と化けし故事を引かばーーMay1901

「雀海中に入れば蛤となれる」は、中国の俗信で、雀が晩秋に海辺に群れて騒ぐを、蛤になると考えた。物事が大きく変化することのたとえ。

「とんだ茶釜が薬缶の化けたか」は、ひどく思いがけないことで、江 戸の茶屋女、笠森お仙の美しさを見て言い出された流行語で、そのお仙がいなくなった後、その茶屋の番をおやじがしていたところから、ひどく思いがけないことをいった、と説明書きにあった。

「雀海中に入れば蛤となれる」今度の選挙で、民社党が政権を取れば、こんな言葉が合うかもね。安部も福田もだらしがない。さりとて小沢はというとひと癖ありそうで、好きになれないところがある。「ねんきんの特別便」が、私にも届いた。漏れはなかったが、内心どこかで勘定間違いをして、増えることを期待していた。こんなこと言うともらえない人に気の毒だが。

「とんだ茶釜が薬缶に化けたか」これなんかは、ワシが芥川賞なんか取れば、こんな表現がピッタシだ。天地がひっくり返ってもそんなことはないが。今年の芥川賞は、また従兄弟の子の諏訪哲史が取受賞した。少し近づいてきたか。

(注)『猿猴庵の本』は、名古屋市博物館より、1冊1200円で、すでに13巻発売されています。江戸時代の名古屋城下の見世物、開帳、祭り、芝居、珍事などが面白く書いてある。絵本としてもいいし、私のように古文の読み解きの練習にはとてもいい。とにかく字がとてもきれいで、読みやすい。お勧めの本です。

http://www.city.nagoya.jp/shisei/koho/hanbaikankoubutsu/nagoya00003632.html

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