笠松競馬場を写真判定
木曽川堤防を川島から笠松へ抜けて行った。遠くから笠松競馬場を眺めていたら、人が観客席にいる。それにしても随分閑散としている。何か聞こえてくるので、ラジオのイヤホーンを外した。
場内放送をしている。はて?もしかして場外馬券を売り、雰囲気をかもし出すために、観客席を開放しているのだろうか。先日、場外車券を売っている競輪場へ入り込んだときと同じだ。
堤防に座り込んでいる人がいるので、「なんやっているんですか」と聞いた。「競馬をやっている」と言うから、なるほど競馬場だもんね。左の端を見ると、パドックからいま馬が出てくるところである。あれっ?、本当に競馬が始まる。
なるほど今日は開催日か。改めて観客席を見ると、数えるほどしかいない。では観客席をズームで取って後で写真判定をしてやろう。いまスタートが切られたので、デジカメを連写に切り変えた。
私は競輪競馬にあまり興味がないので、ひとレースを見てすぐに引き上げた。帰り際に、堤防の観客に、
「いつも観客はこんなんですか」と聞くと、「いつもだ」という。「よく成り立っているな」「いや、だから止めようかどうしようかと、悩んでござる」
「こんなぐらいなら、この競馬場の中で、野菜作っていたほうがいいかもね」と笑うと、「そうかもね、ここから競馬を見ているのは気が引ける」と笑った。「地元の人はもっと地場産業に協力しなきゃ、こんなただの席で見るなンて」というと、「ワシは川向こうから見に来ている」と、愛知県のほうを指差した。「へっ?木曽川町から?お宅も随分好きだね。何で来たの」「自転車で」
「それだけ好きなら、競馬場に入ればいのに」「いや、ここなら馬券買わんでもいいから」
家に帰って写真判定をすると、観客はおよそ150人ぐらいと判定した。これでは存続するかどうかの問題になるはずだ。
調べると、2005年ぐらいから、競走賞金と地代の減額、関係者の賃金カット、3連単馬券の販売方法などを工夫して、赤字から8000万円の黒字に転換したという。これに関係する人の数が相当なものだろう。でもいかにも少ない観客に、人ごとながらこの先が危ぶまれる。
これを書いたすぐ後に、いかんがやァ、こんなニュースが流れた。「笠松競馬場明け渡し命令」である。なんでもこの土地の98%が個人の土地で、地主は地代を経費節減に協力して、坪当たり2140円から1640円にした。2005年から黒字になったんだから、2006年からの地代を20%アップを要求した。競馬場側は、これではいままでの努力が水の泡になる。泣きっ面に蜂で、とても払えないと、控訴するという。
チョット待てよ、一宮市内でも、それだけ高い地代は取らんぞ。ワシは神社の氏子総代をやっているが、神社の借地の地代が坪450円そこそこだ、要求し過ぎだにャきャ。ヒョットして、中取って800円なんて駆け引きじゃないか?ウン。相手が動けないのを承知して、要求を高くしている。う~ん、どっちにしても、競馬場はつらいなァ。競馬場で働く3000人の生活がかかっているからな。
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