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2009年2月26日 (木)

クシャミに付いて考えた

辞典では、くしゃみくさめの転としている。

クシャミをすると早死にするという俗信から、クシャミをした時に唱えたまじないの言葉。「休息万命=くそくまんみょう」を早口に言ったものという。本来は「糞食はめ」が縮まったものという。くそくまんみょう=くそくはめ=くそくらへ=くしゃみ、とは恐れ入った。

ここで「糞食はめ」にどんな意味があるんだろう。『嬉遊笑覧』喜多村筠庭著より。

『枕草子』に「にくきもの、はなひて誦文(づもん)するひと・・・」「台盤所のかたに、はなをたかくひたれば、あな心う、そらごとするなりけり・・・」「願ふことおもうことある時、人のはなひるだに、そのことかなわず・・・」。呪文を唱えたり、嘘つかれるから用心する、願い事かなわずと言われる。

今でも言うだろう。一ほめられ、二そしられ、三笑われ、四風邪引くとね。あのたぐいだった。

『徒然草』に、乳母がたのならわしに、その稚児のはなひる時、かたわらの人はなを合わせざれば、そのくさめたる児に害あり・・・」「守り刀になどに、鼻の糸とて青き糸をつけて、児がはなひる時、かのはなを合わす代わりに、その糸をむすぶ也」

鼻を合わせるって、風邪が移ってしまうがやァ。それではイカンと、糸にしたのかは知らないが、ナカナカ合理的だ。

伊勢守貞陸(さだみち)が『産所記』に「御はなむすび糸、長さ一尺三寸ばかり也。かずをとるもの也」今小児の衣の背に、守り縫いとて付ける・・」

『拾芥抄(しゅうがいしょう)』に「嚏時(はなひるときの)頌、休息万命急々如律令」とあり仏家に呪願言長寿といへるより出しなるべし。

休息とは、『古今黈(ここんとう)』に、忌々(いまいま)しきことばならずや。今は児女など、くさめすれば徳万歳(とくまんざい)といへ、下賎はくそくらえといへり。休息万命のひびきに似たるおかし。ここでは「糞食らえ」を上品に「休息万命」に置き換えただけじゃないか。「徳万歳」というまじない言葉も出てきた。

休息万命(くそくまんみょう)⇔糞食めえ=くさめ=くそっくらえ=徳万歳

仏教用語辞典にこんな話が書いてあった。…「クサンメ」は、インド語で「長寿」という意味です。インドでは、くしゃみをすると命が縮まるといって、「クサンメ」と唱える風習があったといいますから、これは長寿を祈る呪文だったのかも知れませんね。

昔は風邪でも引かせると、もう取り返しが付かないから、いろんな呪文を編み出したんだろうな。またこういう時に必ず、医者とは言えない呪禁師(じゅごんのし)がいたという記述もあった。

今なら花粉症で、そこら中で、「ハクショ~ン!くそくらえ」と叫べばいい。ワシら下賎じゃからなッ。(と、すねる)

 このクサンメは「休息万命」「休息万病」と音写されています。これを早口で何度も言ってごらんなさい。クサメになりませんか。くしゃみはクサメから転訛したものだそうです。・・・

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