「眼薬の木」ってなんだ?
先日妙興寺へ寄ったら、仏殿の前に「眼薬の木」が植樹されていた。
管理人がでてきて、「この木のことを調べて欲しい」と言うのである。
昨年4月から10月まで、仏殿がご開帳されるようになった。この中には鎌倉時代の仏像が入っており、盗難でもあってはいけないので、管理人を置いている。だがこの管理人はあまり勉強していないので、質問でもあろうものなら、慌ててしまう。そこで私によく聞きに来る。わしの言ったことを耳学問として、質問に答えているようである。私がよく、妙興寺に関して小冊子にも書いたことがあるから、この小冊子を案内の手助けになればと思い上げたことがあるからだ。これを読めば簡単な説明ならできる。管理人ももっと勉強すればいいのに。
総門が尾張徳川家の附家老成瀬隼人正太から頂いたもの、勅使門は妙興寺で一番古い鎌倉時代の建物、禅寺の建物の配置は総門から入ると勅使門、竜王池、山門、仏殿が左側によっているのが禅寺の建築様式ということ。山門がなぜ下が吹き抜けになっているか、満洲から孤児を300人連れ帰った河野宗寛の句碑、柳生の無刀取りの話、梵鐘がなぜ割れているかなど面白い話がたくさんあるのに。
この管理人に難しい質問でもしようものなら、叱られそうだ。揚げ句の果てに、隣接する「博物館や坊主に聞いて来い」と言い出す。(ヤレヤレである)
この管理人の目の前に「目薬の木」なんか植えられたから、当然質問されることは必定である。危険を感じた管理人が、私の顔を見るなり寄ってきて、私に「調べて」と言ってきたのである。私は気になるとすぐに調べる性質なので、パソコンで調べた。それが下記の通りである。
ーーーメグスリノキ(目薬の木)とは、四国、九州などに広く群生しているカエデ科の落葉樹。千里眼の木、長者の木、花楓など様々な名称で呼ばれている。メグスリノキ(目薬の木)は、その名の通り、江戸時代から点眼薬や洗眼薬など、現代の目薬の代わりにメグスリノキの樹皮を煎じて利用されてきた。メグスリノキ(目薬の木)の樹皮や幹、葉などには多くの薬効成分が含まれており、煎じ液には結膜炎をはじめとして、かすみ目や老眼、近視など、目の健康に効果があるとされてきた。また、メグスリノキ(目薬の木)は肝機能の向上にも効果があるという研究報告もあり、最近では肝臓の健康維持や動脈硬化の予防などとして健康食品にも多く登場している。特にお茶として飲むようなものが多い。その場合、目の健康維持には小枝や葉を乾燥させたものを、肝臓の健康維持には樹皮を使ったものを、動脈硬化予防には葉を煮出したものを飲むと良いとされる。---
ほう、これは私が欲しくなる木だ。最近老眼が進み、酒は進み、どうにも、目と肝臓関係のこの木を、丸ごと煎じて飲んだほうがいいようである。今度剪定する時には是非頂き、挿し木でもして育ててみようかと思う。
目に差してから、流れ落ちるのを口で受け止めれば、一挙両得ではないか。そっと削り取ろうものなら、罰が当たるかからなァ。
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