異種格闘 衣笠丼×たぬきうどん
雨が降りそうで降らない。こんな日は、傘を持って歩くことにしている。ここから3kmほど南に妙興寺がある。ここまで歩き、境内にいる仏殿の管理人の伊藤さんに会うと、今日は一人も来ないとなげく。来館者名簿に記名しておいてと頼まれる。毎日来てるから、毎日は書けないが。
山門の下には、ギターを持ち込んで練習をしている松井さんがいる。午前中は奥さんと仲良くウォーキング。午後からここに来てギターを弾いている。私は午前中にここに来て、午後は郊外をウォーキングかランニングをしているから、なかなかこの人と会えない。
伊藤さんと松井さんと座り込んで話すこともしばしばある。
帰り道、そろそろ昼になるから、さて今日はどこかで食事をしよう。「どさん子ラーメン」を横目で通り過ぎる。「一宮食堂」という一膳飯屋もいい。これをやり過ごすと、「九龍ラーメン」がある。ここもしばらく来ていないなァ。渡辺惣菜屋で1g105円おかずを買っていくのもいい手だが。道の反対側に「カド丸食堂」が見える。オババは元気にやっているかなァ。市役所の南東に、中国料理の「民」がある。来年は、ここではだか祭りの打ち上げを早々に申し込んである。顔つなぎにもう一、二度顔を出しておかねばいかんだろうな。
ふと、「さがの」で久しぶりに衣笠丼を食べてやろうという気になった。店が決まれば、もうわき目もふらずに一直線である。
一宮警察の東の道を北上する。次の信号交差点の南西の角にある。
ここは「京風のうどん」で売っている。だからこの尾張ではなかなか食べられない代物がある。まず衣笠丼である。この具には、アゲ、ネギ、タマゴ、刻みノリが乗っていて、少し汁っ気が多い感じで、おじやでもない。タマゴ丼でもない。
京都には衣笠山があり、おそらくこのあたりから発祥したものらしい。「さ がの」のおやじさんに、以前「衣笠丼」をブログに書いたら、結構アクセスがあると話した。名前の「衣笠丼」の由来を聞いてみたら、こんな話をしてくれた。これは衣笠という町で生まれたらしいという。調べると、金閣寺の南西に衣笠山がある。この中間に衣笠〇〇町というのが8つもある。詳しいことは分からない。これは京都以外ではなかなか食べられないという。
ふと「たぬきうどん」も気になった。これも普通のたぬきならば、「ネタ抜き=たぬき」になった言われるくらいで、テンカスガ乗って「たぬき」。アブラゲが乗って「きつね」が全国的に知られた区別だ。
だがこの京風では、アゲが乗っていて、しかもカタクリでとろみがつけてある。まずたぬき といううどんが、この地区では絶滅してしまっている。ふとこの絶滅寸前のレットデーターブック入り寸前の食品を両方攻めるというのもいい、と、このごろそんなにたくさんたべるということがないが、なにを狂ったのか、この二種類を注文してしまった。
片や「衣笠丼」はオジヤに近い、アッチチの食品である。此方は「たぬきうどん」カタクリを身にまとっているアッチチの食品。今日は蒸すような暑い日。夏の日には、拷問に近い食品である。親父に話しかけて、何とか冷める時間が欲しい。冷えた麦茶でも掛けたろかシャンと、邪道に踏み込む誘いをグッと我慢する。
なんとか両方を平らげて、写真を撮らせてもらって外へ出たら、蒸し暑さが吹き飛んで、涼しく感じたのは、あのアッチチ食品のせいだった。
それにしても京都というところは、アゲが好きな人種が多いことを知った。
店を出るときフト気になった、「ささめうどん」が気になった。これもあまり聞かない名前だが。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント