いまどき珍しい、田んぼの用水で魚釣りしている子供
一宮市萩原町の東の田んぼ道を、マウンテンバイクで走っていた。広がった農地は、車が通らないのと、遠くまで見渡せるから、安全な道である。
稲が相当に伸び、田んぼの水が抜かれ、用水に小魚が落ちる。昭和20年代、母親の在所が稲沢にあり、夏休みになると決まって従兄弟が集まり、集団生活をしていた。家の東の用水があり、この上下を泥でせき止めて、水をかい出して小魚を捕ったものだ。
そんなことに思いながら走っていくと、用水路で魚釣りをしている小学生が一人いた。麦藁帽子を被り、糸をたれている。
なんと昭和20年代に遡ったような気がした。
「どう、釣れるかい」
「ウン昨日は鯉を釣った。今日は結構大きなフナを釣ったよ」といいながらバケツを見せ
てくれた。なるほど、25cmほどのフナである。
「これを食べるんか」
「い~やッ、ここのは食べられないよ。終わったらここに返してやるわァ」
「そうか、そうすれば明日また釣れるかもしれないなァ。アンタひとりの釣堀だなァ」
そんな会話をして別れた。あとで気が付いたが、写真を撮ればよかった。懐かしい昭和20年代の原風景を見たような新鮮な気分だ。いまどきこんな子供がいるんだ。テレビとか、ゲームなどに噛り付いている子供が多いのに。こういう子供に「宿題やったか?」なんて聞くのが失礼な気がした。
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