お千代保稲荷へ渡し舟
久しぶりにお千代保稲荷に行こうと誘われた。風もなくいい天気に恵まれた。
二人でツーリングする場合、横並びで走行できない。そこで、コースを尾西線のわき道を走ることにした。ここなら交差する道も少なく、車の行き来もない。田んぼの真ん中をのんびりと走る。萩原町の小さな商店街を抜けると、3kmほどで西中野に出る。ここには、木曽川にも数少ない渡し舟がある。堤防に上がると、船頭がいる小屋がある。二人がのんびりとテレビを見ている。
「お願いします」と声をかける。
二人の船頭が河川敷の船着場に来た。自転車を舟に載せる。舟は第五中野丸である。ここは県道扱いで、県の嘱託船
頭である。船舶免許の資格がある人を募集しているが、なかなかなり手がいないという。悪天候以外は運行しなくてはならないし、8時半から11時半、0時半から2時半、3時半から4時半という細かい時間に縛られている。しかも給金が安いからとぼやく。
川幅は約700m、川面は凪で鏡のようである。水鳥がここは禁猟区だと知ってか、多く羽を休めている。舟に驚いてか、時々バシャッと魚が跳ねる。対岸までわずか5分ばかり。ここには国旗を揚げるポールが立っている。ここの旗は、白地に黒の丸の中に県の字が書き込んである。これを帰りに上げると対岸の船頭小屋から見ていて迎えに来るという。県道扱いだから、もちろん無料だ。申し訳ない気がする。それになんとも風情がある。
堤防道路に上がり田んぼ道を走る。お千代保稲荷まで7kmほど走る。田んぼはもう稲が刈り上げられている。ハサ掛けされた稲束が並んでいる。一宮あたりは全国でも一番遅い稲刈りらしい。
久しぶりにこの参道に来た。相変わらずの賑わいだ。一宮の本町とは雲泥の差だ。適当に道が狭く、かえって大勢の人がいるという賑わいを演出しているようだ。
漬物屋、串カツ屋、衣料、食堂などが所狭しと店を並べる。漬物を摘んでいるうちに、つい買いたくなる。相棒が奥さんからスーパーにないものを買うようにとリックを背負わされてきた。最近結婚した相棒が、ニンニクを大量の買い込んだ。アハッ、若い嫁をもらったので、ニンニクでは追いつかんぞと笑う。しかも中国産のニンニク300円では、何が効いてくるか分からんぞ。同じ量で青森産だと1600円もする。
串カツ屋に入り、ビールと串カツおでんをとる。
また田舎道を走り、馬飼大橋を渡り祖父江に入り、善光寺を見る。ここの若い住職はずいぶんやり手らしく、屋根を改修して一段と立派にした。改修のとき、屋根裏に大量のハトの糞が堆積していた。それを袋につめて住職が売ろうとした。ところが誰も買わない。そこで無料にしたらあっという間になくなったという。住職の商売上手は当てが外れた。
祖父江は11月末には銀杏祭りがある。イチョウの紅葉にはまだ早い。祐専寺に寄る。ここにはイチョウの原木をがある。この寺からイチョウが増え続け、今の名物になった。イチョウ畑にくると相当に臭い。でも11月末にはこの銀杏並木が奇麗になる。また来てみよう。
一日いい天気の恵まれて、50kmのツーリングができた。
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