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2010年6月12日 (土)

ギターと尺八と鈍足ランナーがいる妙興寺

毎日の日課のように行く妙興寺は、私のトレーニングコースに入っている。

午前中はマウンテンバイクで30km前後走っている。その帰り道にここへくる。一宮市内で、これだけの森は、ここしかない。

静かで、心が落ちつくところである。私は宗教心はまったくないが、妙興寺の歴史は、ここの老師から本を3冊いただき、よく知るようになった。時々だが、参拝者があると説明をしてあげる。

ここへは以前からギターの練習に来ているMさんがいる。私と同年輩の人だ。私が楽器というものに縁がなく、うらやましくて仕方がない。ぜいぜいハーモニカぐらいだ。中学校のころはブラスバンド部に所属していて、コルネット・トロンボーン・ドラムもやった。だが、どれひとつとして自分のものにできなかった。

卒業してウクレレやハワイヤンスチールギターも買ったが、それも、ものにできなかった。いまも倉庫の中にその残骸が残っている。

最近ここにマラソンの友人で、Fさんが来るようになった。彼は尺八である。彼は河川敷とか、公園とか迷惑にかからない場所を探してとうとう、この妙興寺に安住の場所を見つけた。先日尺八を吹いていると、足元を青大将が通り過ぎていったという。マァ食いつくヘビでないが、それほど自然体だったんだろうと笑った。

午後の山門の脇に、時ならぬギターと尺八の競演が聞ける。お互いに音の邪魔にならない程度に離れて練習をしている。

この二人に会いたくて、午後、マウンテンバイクかウォーキングでここに来るようになった。だから一日に二回ここに来る羽目になってしまった。そして山門の下に座り込んで、とめどもなく話し込む。いい時間が過ぎていく。

参拝者がいれば説明に行き、終わればまた話し込む。

昨日は名古屋の彫刻家と出会った。仏像にいたく関心を寄せて見えたので、話しかけた。だが仏像の年号にはあまり知識がない私は、そこを外していた。本気になって仏像にことを話していたら、えらいことになっていたかもしれない。

でも喜んで帰られたので、ホッとしている。

心休まる場所である。

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