神男「おこもり」の前の行事
午後いつものようにマウンテンバイクを走らせていた。妙興寺から本町を目掛けて走っていたら、時ならぬ人出に出会った。ここは一宮市松島町だ。
さては今ごろ珍しい、嫁入りの菓子まきかと、出べそが顔を突っ込んだ。近くにいる人に「なんですかこれは」というと、「目の前のイスに座っている人が、今年の神男だ」という。近所の人が握手を求めるために、並んでいた。
神男は緊張しているのか威厳を表現しているのかよく分からない、無表情無言で、接していた。
後ろには、正装して白いネクタイをした男がズラッと並んでいた。話を聞くと、「20人衆だ」という。これは初めて聞いた。これが習わしだという。どこでもやっているらしい。今日の中日新聞
では、「付き添いの友人ら20人と・・・・・・」と書いてある。
これから真清田神社へ行きお払いを受け、国府宮神社に入り、「おこもり」に
入るという。「おこもり」に入ると、食事は白飯とたくあん、さゆだけです。
さっそくバイクで先回りして、真清田神社で待ち受けた。本町通りを背に受けて、3列縦隊で参道進んできた。
境内には、鉄鉾会(過去の神男経験者が、新しい神男を警護する)が待ち受けていた。白いウインドブレーカーには、背中に「宮」一字が染め抜かれている。
拝殿に、進みこれからお払いを受ける。祭りは2月15日。全身の体毛を剃りあげる。神男ははだか男の集団に入るときは、素っ裸だから、体毛を引っ張られて怪我をするからだ。あとは歴代の神男たちの話を聞き、祭りに備える。
その昔、この神男は、その年の恵方を歩いていた旅人を、刀や長刀で神官が捕まえてきて、無理やり神男に仕立てていた。そして祭りが終わると、ポイと放り出す。これはいかがなんでもえげつない、ということで、藩からこの方法を禁止されたと聞いた。江戸時代の「尾張名所図会」に、神官が旅人を追い回す模様が描かれている。
今はクジ引きで神男がきまる。いよいよであるが、悔しいが今年は、腰の調子が今一なので、マウンテンバイクで仲間らのはだかを写真を撮りながらの、参加となる。そうまでしても祭りのそばにいたいほど祭り好きだから、仕方がない。
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