ダマされない科学 血液型について
〈血液型による性格判断〉というのがある。占いと近い部類だが、これは世界広しといえども日本だけらしい。(科学雑誌「ニュートン」より)
この血液型で職場の配置や保育園の組分けまでやっていると聞いて、いささかあきれてしまう。こんなことで職場やクラス分けがなされ、カーチャンまで決めてしまう。占いはほどほどに楽しむ心の余裕がほしい。
血液型は、赤血球の表面のタンパク質についている糖質のわずかな違いで型が決まる。このわずかな違いで人間の性格を分類するという非科学的な考え方がはびこっている。血液の物質は神経系(脳)には存在しない。
大正時代、心理学者の古川竹二が、血液型と気質との関係を研究していた。その後1971年に、作家の能見正比呂が血液型人間学を主張し『血液で分かる相性』という本を出したことに始まる。
日大の木村教授がもう一つの実験的アンケートを行った。血液型の性格特性をそっくり入れ替えてアンケートをしたところ、すり替えられたと知らずに、その血液型が自分の性格だと答えた人が 55・9%もいた。「A型の性格はこれだ」といわれると、「そうだ」と思い込んでしまう。調べた結果、男子学生51%女子学生67%が信じているという。
星座でも、手相、人相、骨相、字画、私の言わせれば宗教も同じだと思う。人間の弱みに付け込んだ占いは、洋の東西を問わず行われている。いかに人間が弱い精神の持ち主なのかよく分かる。
私のように、いい所取りすれば楽しいのに。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。


コメント