亀が突然見えなくなった日
カメって実に象形文字らしいと思いませんか。見るからにカメを絵に書いて字にしたようで大好きである。これを英語で言うと、「タートル」と言う。そういえば、タートルネックというシャツがあるでしょう。これはカメが首を出したような形をしているから、直訳すれば「亀首」ということになる。では日本ではどうかというと、「徳利」とか「徳利襟」「徳利首」という。わたしゃ徳利がいい。
今調べて初めて知ったが、「タートルネック」はアメリカ英語で、イギリス英語では「ポロネック」と言うんだそうだ。
今回はシャツの話ではなく、カメ自身の話である。いつも通りがかる妙興寺という禅寺には、三つの池がある。南の総門を入ると、勅使門がある。その裏側に放生池(竜王池)が真ん中に渡り橋をはさんで四角な二つ(実は橋の下でつながっているから一つ)の池がある。仏殿を西に行くと、小山の上から弁天堂が、小さな池を見下ろしている。これが弁天池という。
もう一つ、仏殿を東に行くと、歴代の老師の墓がある。その南側に池がある。この池の名前は『妙興寺散歩』という案内本には書かれていない。江戸時代末期から明治にかけて書かれた『尾張名所図会』という、鳥瞰図で書かれた尾張国の地誌で、いわば昔の観光パンフレットのようなものには、この池は書かれていない。推測するに、明治23年にこの寺で大火災が有り、翌年に濃尾大震災で大半が崩壊した。明治以前は、ここに来薫庵と清寥庵が描かれてある。この間に池は描かれていない。だから明治後半にこの池ができたんであろうと思われる。おそらく防火用水の意味もあったんであろう。(推測)
このどの池にもカメがたくさんいる。ところが今年の10月12日ごろから、カメが全く見えなくなった。カメの習性を調べると、野生のカメ達は1日の平均気温が20℃を下回ると食欲が減退し、冬眠モードの体内スイッチがONされるようです。15℃以下になると完全に食欲を無くし、動きも鈍化します。そして10℃以下では冬眠に入ります。早いなァ、もう寝るのかァ。
冬眠は水中らしい。しかも皮膚呼吸をしているという。同じ哺乳類でありながら、呼吸を皮膚でするなんて、これはなんとなく観察から得られた話で、どうしても納得できない。断じて納得できない。気温が5℃以下になると仮死状態になって春まで冬眠し、15~20℃になった頃に出てきます。
イシガメやクサガメなどの半水生のカメは、水中もしくは陸に穴を掘って冬眠しています。
冬眠の場所は、水の流れがない穏やかな池などの水中や、静かで薄暗い場所が多いです。冬眠するときは、そのまま底にたまった落ち葉に潜ったり、水辺の近くの土に穴を掘って潜ります。
カメが水中で冬眠しているときは、目立った息継ぎはしませんが主に皮膚呼吸をしています。カメの冬眠中の呼吸の約70パーセントは皮膚呼吸である、と書いてある書籍もあります…まだ納得できない!
ところがカメは爬虫類であった。しかも人でも1%は、皮膚呼吸しているんだと。失礼しました。ではもっと訓練すれば、水中で生きられそう。(但し人の皮膚呼吸の真偽は定かではありません。悪しからず)
活動しない仮死状態になるので、起きているときと比べて必要な酸素の量がとても少ないです。水中に溶けているわずかな酸素を、皮膚や粘膜などから取り入れて呼吸しています。
10月19日現在の朝の気温が寒なったといえども、外気温15℃で、まだ冬眠には早い。それとも何か異変を感じたか。今年は台風が多い。太平洋上の熱帯性低気圧が強いと、中国大陸の高気圧が発達して、冬型が強く大雪になると気象庁が言っていた。そういえば北海道では、平年より25日も早い雪が降り始めた。
カメも早めにネグラについたか。今年は春4月2日に目を覚ました。来年はいつ出てくるんだろう。半年のお別れです。お・や・す・み~♫
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