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2015年3月15日 (日)

道具とは

ふと「道具」ってなんで道がついているのだ?と思ったら寝られなくなってしまった。わが家にある簡単な語源辞典に載っていた。

物をつくったり、仕事をはかどらせるために用いるさまざまな用具。身の回りの品々。
元来は「仏具の具」のことで、三衣一鉢(さんえいっぱつ)「行脚・托鉢に携える三種の衣と一個の鉄鉢」などの六物や、密教の修法に用いる法具など仏道に必要な用具をさした。

なるほど、意味があるんだ。カンナやカナヅチより意味が深かった。でもなぜ『道」に首がついているのだ。余計眠られなくなった。深夜起きてパソコンを開いた。

道には怖い意味があった。以下は白川静博士の説である。

――今からおよそ三千年前の中国・殷の時代に生まれた「漢字」。
白川漢字学でおなじみの、白川静博士によれば、漢字とは、国を治める王と神との間をむすぶ通信手段だったといいます。「漢字」を媒介にして神のお墨付きを得た王の権力は絶対的なもの。王と神が意志をひとつにしたしるしが「漢字」だったのです。もちろん、この「道」という字にも、神の力が宿っています。「行く」という意味をもつしんにょうに「首」と書いて「道」。この「首」という字には、どんな意味がこめられているのでしょうか。

はじめて足を踏み入れた荒野を、一歩、また一歩。そこは、見知らぬ民族が住む、異境の地。どんな邪悪な霊が祟りをおこし、災いをもたらすかわからない。男は緊張のあまり、手にしているものを落とさぬよう、あらためて力をこめ、しっかりと抱えなおします。
彼が携えていたもの・・・、それは、戦で手に入れた「人の首」。
当時、邪悪な霊を押さえつける霊力をもつといわれていた、
ある特定の民族の首でした。ゆく道にひそむ危険をその首で払いのけ、恐怖と戦いながら、彼はひたすら、歩みを進めていくのでした。

「感じて・・・、漢字の世界」。今日の漢字は、「道」。
しんにょうに「首」と書く「道」という漢字のなりたちは、白川漢字学において、最も印象深い解釈がなされています。

しんにょうは、足が、ある方向へ進むさまをあらわしています。その上にある「首」という字は、目のくぼみもあらわな人の頭と、そこにまとわりつく髪の毛の様子。
いにしえの中国では、もともとそこに住む氏族のたたりや邪悪な霊が、その地を訪れたよそ者に災いをもたらすとされていました。そこで、強い霊力をもった「人の首」を携えて歩き、未踏の地を祓い清め、新たな「道」をきりひらいていったのです。

ではここでもう一度、今日の漢字「道」という字を、感じてみてください。

新しい道をきりひらくときに携えてゆくべきもの。それは、どんな邪魔が入ろうとも、はねのけて進もうとする強い気持ち。自信にあふれた眼差しで、堂々と進んでいきましょう。あなたが必死に踏みしめ、歩んできた道。ふりかえればいつか、光が燦燦と降り注ぎ、清らかな水が流れ、新たな命が芽生えているはずです。

漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。その想いを受けとって、感じてみたら・・・、ほら、今日一日が違って見えるはず。それでは、また来週。山根基世でした。

※参考文献
「神さまがくれた漢字たち」
白川静・監修 山本史也・著(株式会社 理論社)

人の首を持ち歩いている様なのか、知らないことと言えど、知ると恐ろしい漢字であった。わが家の『新字源』には、その件には触れていない。おそらく白川さんの意見と反する意見の人が編集したんだろう。

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