高齢者になってしまった。ワタシャ「今年65のおじいさん♪」である。そこで好奇心の強い私は、高齢者優遇制度にあやかろうと、一宮市の福祉課に出掛けた。
ここで「シルバー優待証明カード」を発行してもらった。なんかこれからずいぶん大切にされそうな予感をしていた。そんな時に偶然に市の報告書が下記のホームページ「高齢者無料入浴事業」に出ていた。
http://www.city.ichinomiya.aichi.jp/division/kounenfukushi/download/pdf/jigyoukeikaku2006/06.pdf
ここには日常性生活用具給付事業が掲載されていて、「65歳以上に希望者の方に、健康増進や閉じこもり防止を目的として、市内の公衆浴場において無料で入浴できる利用券を年18枚発行する」とあり、その利用状況の項目がでていた。
- 平成15年 8385件(交付人数)
- 平成16年 8993件
- 平成18年 9118件
- 平成19年 9245件
と利用状況の報告があり、年々増えている状況が分かる。ところがこの欄外に、「今後受益者負担の導入を検討」という記述を見つけた。
一人18枚発行されるから、なかなか全部使い切れないだろうが、もし使ったとして計算してみた。現在風呂屋さんの料金が400円、1人当たり18枚×400円=7200円で、平成16年度の8993件(人)、総額64,749,600円分の入浴券を発行している。
平成17年現在、一宮と尾西と木曽川が合併した。この中に風呂屋さんが11軒しかない。平成15年12月25日付けの合併協議会に出された資料には、「公衆浴場助成事業として、36,090,000円」として記載されている。この金額は、おそらく14年以前の実績だろう。そうすると発行枚数や当時の入浴料金などから推測すると、約70%が利用されてと思う。
これから分かることは、平成14年当時で、一軒の風呂屋さんが11軒として一軒当たり単純計算で328万円助成されていることになる。こうなるとサラリーマンの給料と対して変わらない収入になる。風呂屋さんて、いつから税金で食べていける公務員になった?
ここでなぜ公衆浴場が、助成金を受けるかというとこんな法律があった。
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☆3「公衆浴場の確保のための特別措置に関する法律」 |
物価統制令の適用を受ける公衆浴場(銭湯)について、その減少傾向に歯止めをかけるため、国や自治体が必要な措置をとることを定めた法律である。施行は昭和56年6月である。 この法律の目的は、公衆浴場が住民の日常生活において欠くことができない施設であるにもかかわらず、近年持ち家住宅の増加で、公衆浴場が著しく減少しつつある状況を重視し、特別 措置を講ずることにより、住民の利用機会の増進を図ることにある。具体的には、国民生活金融公庫など政府系金融機関の特別 融資、国または地方公共団体による助成など、必要な措置を講ずるよう配慮することを盛り込んでいる。
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この一宮では、高齢者の入浴を受益者負担にしてまでも造りたいものがある。問題なのは、これから建築される一宮市総合体育館基本計画がある。これにはなんと約75億円も掛かる。これ全部、市民の孫子まで払い続ける借金だ。
選挙になると、候補者は福祉を連呼するが、先生になってしまうと、どこ吹く風で、自分ひとりではどうにもなりませんという言い訳をしながら、建築屋とつるんだ古参議員の言うなりで、巨額な借金で一宮を夕張にしようとしている。
「建設予定地は約24,000平方メートルの敷地面積があり、建築面積約16,000平方メートル・延べ床面積約18,500平方メートルの、十分な広さを持った3つの競技場が整備される予定です。3競技場内にはバレーボールで8面、バスケットボールで7面、テニスで7面のコートなどが確保でき、公式競技や市民スポーツに対応できます。このほかにアーチェリー場や卓球場、トレーニング室なども予定されています。
総工事費は約75億円を見込んでいます。平成22年度末までに完成し、公設民営方式で運営したいと考えています」(一宮広報より転載)
この体育館は一宮市の中心部から7kmも離れた、夜になると真っ暗な河川敷である。もしこの体育館が完成したら、基礎部分にこの計画を推進した議員の名前を末代まで残るように、掘り込んでやれ。
せっかく風呂に年間18回もタダで入れるのに、怒っちゃイカンねェ。でも頂いた方も、好意をあだで返している。この風呂券を他人に売買したり譲渡するのは止めたいね。「シルバー優待証明カード」には顔写真も貼り付けるから、発行するチケットに名前を書かせて、入浴するときには、パスポートを 提示することを義務付けさせればいい。これぐらいはいくらも時間は掛からんから、本人に書かせる。そうしておけば、他人に譲渡したり、年齢に達していない人が使用することもなくなるだろう。
でも風呂屋も、入浴された人の優待券を市に持って行くと換金できれば、誰でも構わないから、子供でも入れることは可能だ。
5千万が負担で予算を削り、75億の借金がいいはずがない。福祉か借金か。役立たずが。
腹が立ったので、ただ券で風呂に行ってこようっと。