クセになる黒い耳かき綿棒
どうも耳かき綿棒には、いささか抵抗がある。
以前綿棒を多用していたが、どうも綿棒で耳糞をドンドン奥へ押し込んでしまった。それでどうも最近耳の聞こえが悪いと思っていた。そこで竹の耳かきでそいつを探し当てて掘り出したら、なんと大きな耳糞が出てきた。
それ以来、綿棒を使わないようにしていた。ところが災難が訪れた。竹製の耳かきを多用し過ぎて、耳の中を傷をつけてしまった。これが具合悪いことに、耳糞と傷口から出る体液と合体をして、鼓膜に張り付いてしまった。突然難聴になってしまった。もともと聞こえはいいほうではない。
私が育った環境はミシン加工をしているまるで工場の中で育ったようなもの。だからやや難聴とまでいかないまでも、聞こえが良くない。テレビのボリュームは15~20レベルで聞いている。最近デジタルテレビに替えたら、音がやけにこもった感じがする(ソフトと言うんだろうか)。そこであれこれ調整を探してやっと何とかなった。
「天地人」の直江兼続の声がなかなか聞き辛い。大事な場面なのにいちいちボリュームを上げなくてはならない。そこで、やっとメニューの中から見つけた音声調整で、高音部位を高くして、低音部位を低くしてやった。なんとうまくいった(少し硬い感じの音声である)。ワシもなかなかやるでないか。
以前脊椎の手術入院中に、聴力を検査してもらった。人の声の範囲は、検査した資料からすると、周波数2000~6000ヘルツ、正常位の聴力レベル30~60デシベルだとある。私の場合は、ちょうどそこらあたりが一番聞き辛い部位と分かった。補聴器に必要はあるかというと、いやその必要はないという。しかも、
「普通の老人の耳です」
とこきゃがッた(いや失礼、言やがった)。
「あのねェ、ものには言い方がある。老人はないだろう。年相応ですとか何とか言ってみたら」
と言ってやった。それともう一つ聞きたかった、耳鳴りである。そうすると、「治りません」と即座に答えた。そこで私は言い返してやった。
「いやッ、方法はある。イビキは起きれば治るし、耳鳴りは寝れば治る」
「うひョ!いい言葉ですね。これこれから使わせてもらいます」
と言うではないか。今ごろ岐大の耳鼻科の患者に、そう説明しているだろう。
さて鼓膜に張り付いた耳糞を、近所の耳鼻科で洗浄に5回通ったら、元に戻った。アレから竹製の耳かきが怖くなり、綿棒に戻っ た。最近こんな耳かき綿棒を見つけた。綿棒の部分が真っ黒なものである。しかも綿棒がタコ紐で縛ったボンレスハムのごとき凸凹していて、これに耳糞がよく付いてくる。しかも地が黒いから、収穫量が実によく分かる。その名も、
=「やみつき綿棒」汚れハッキリ見えてお耳すっきり!!スパイラルヘッド70本入=
なんとタイトルまでスッキリしている。これでコリコリやっている。
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